🔍 『日本神話』とは何だったのか?
先の解説の通り『古事記』や『日本書紀』がやろうとしていたのは、でした。 作中に『伊邪那岐』とか『天照大神』といった神名で出てくるから、まぎらわしくなってますが、功績ある人々のエピソードを〝天の神様の名〟を拝借しながら物語化し、栄誉を残すための記録
天皇家の歴史やその側近たちの偉業を〝神様の名〟を用いて語ることで、歴史の偉人として語り継がれることを目的としたわけです。実際に『古事記』に描かれてる内容は『天界の神々のお話』ではなく、天皇家にまつわる『歴史上の事実』を、神話風に、風刺を織り交ぜて記録したもの。
![]() |
それって、天皇家の権威づけとか 人民の思想教育が行われてたって事? |
『内部功労の伝説』をゆかりの地に降ろした結果『その氏族の子孫達』が、自分たちの家名に誇りを持って、気持ちよく天皇家に遣えられるように……
🎓 八百万の神も、誤解されてることの1つ
実は、神話への誤解はほかにもあって…… 一般の人の持つ、神々の世界と、神話時代の古代日本 のイメージはこんな感じだと思います。天界には高天原という、巨大な天上都市があって、その地には『八百万の神』が存在している。それが〝天津神〟 この神々の中から、一部が地上に降臨されて、日本の発展を助けた。それが〝国津神〟 〝国津神〟は、天照大神&素戔嗚尊とか、大国主神、天宇受売神といった、神話で名前が出てくる神様たちのこと。 その中で、伊邪那岐神は〝国津神〟の祖神として、たくさんの神をお生みになられた(高天原から呼び寄せた)。 だから、イザナギ&イザナミは神々の中でも特別。長女である天照大神も。
![]() |
えっ? そうなんですか? |
『天安河原』とは『天の川』のこと。 同じ川でも、夜空の川。つまり、『銀河の星の帯』のこと。
・ 天の川(天安河原のこと)
・ 笹の葉に飾る(願いを書いた短冊、装飾等)
・ 織り姫(天岩戸開きの対策で活躍した、天棚機姫神)
・ 彦星(天岩戸開きの対策で活躍した、天兒屋神)
これらがあげられますが、これらは『古語拾遺』第7書に載ってる『天岩戸の対策』が元ネタです。
あの『天岩戸隠れ』は、歴史的事実だったのです。
神話では『天照大神がヨヨヨと岩陰に隠れた』ことになってますけど、実は火山噴火による、噴煙の太陽光遮断で真っ暗になった……。
【天津祝詞】
〝八百万の神〟の誤解は『古事記』ではなく、神道の祝詞に登場するフレーズから来ているのです。
ちなみに『天津神』『国津神』『八百万の神』とは本当は何を指すか? というのは、『大祓詞』の 解説編その1 の方で説明しています。
高天原に 神留まり坐す 神漏岐・神漏美の 命以て 皇御祖神 伊弉諾大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 御禊祓 賜ひし時に生ませる 祓戸大神等 諸々の枉事罪穢を 祓ひ給へ清め給へと 申す事の由を 天津神、国津神、八百万の神等共に聞し召せと 恐み恐み申す
神話の解釈とは、数々の誤解の上に成り立っているのです
正しく伝わっていることは、何一つないのではないか? というくらい、訂正すべき箇所だらけ……
・
・
そもそも『古事記』も『日本書紀』も、書かれているタイトルは、『古事記』と『日本書紀』なので、『天界の神様のお話』として書く意図なんて、最初からサラサラなかったのです。
天皇家の系譜や側近たちの功績を、神話風に編み上げた
関係者の功を録す『神名録』
内部事情を知る、宮廷の側近が、ハッキリそう書いてましたよ!
「従五位下」官位 斎部宿禰廣成 (奈良・平安時代)による『古語拾遺』第35書に、ハッキリ書かれているのです。
![NEXT](../images/SONOTA/HP-NEXT.png)