🔍 『大祓詞』の完全訳
『大祓詞』内で直接的に詠われている
罪の特赦
これは、陛下から招待を受けて橿原宮の門内に入ることを許された、皇族・貴族・地方豪族のためのものでした。
では、それ以外の多くの国民、『一般の人』はどうだったのでしょう?
やはり、『一般の人』のことも救っていました。
一般の人は、橿原宮の門内には入れませんが、その代わり、山の中に建てられた各地方の『大きな神社』の宮司が、人々の願い事を聞いてくれました。
ここで〝国津神〟という言葉が出てきましたね?
この言葉が何を指すかご存知でしょうか?
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一般に『日本神話』での、この言葉の意味は
このような説明を、よく目にすると思います。
私も最初はそれが正しいと思ってました。
この解釈は、江戸時代の国学者、本居宣長が最初に提唱し、後に続いた研究者もその説を支持したのですが、残念ながらその解釈は間違いでした。
正しくはこうなります。
ええっ? と思うかもしれませんが、『大祓詞』がそう言っているのです。
今回の『大祓詞』と、別な古文書『古語拾遺』第35書を両方とも原文から訳した結果、どちらも同じ方向性を指していたのです。
この2つが共通して指していた方向性は……
『神話』のほうでは、『素戔嗚尊の蛮行』・『因幡の白兎』などが該当の部分です。
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他の皇族・貴族たちも、なにかおかしなことをやったら、彼のように記録されて、末代までの恥晒しになるから、自戒すべし!
との抑止力に。
ほとんど戦闘を起こさずに、全国(西日本一帯)の豪族を配下に引き込んだだけでなく、周りの側近たちには皆の見本となるよう促し、素戔嗚尊の犠牲を見本に圧政や無礼への抑止力とする。
まさにこれが、『神様の代理人』としての政治で、神意に沿った政治運営だった証拠なのです。
国津神は 高山の末 低山の末に登り坐て 高山の伊褒理 低山の伊褒理を 掻き別けて 聞食さむ
天津神 …… 高天原の神様 国津神 …… 地上に降臨された神様
天津神 …… 天皇陛下 国津神 …… 各地に派遣された側近貴族(臣官や神職)
【天津国から降臨された 天皇陛下】
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【陛下から派遣された 側近貴族】 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
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陛下から派遣された 側近貴族は、支配権を持つ〝帝〟だけでなく、大神社の宮司も特権階級に含まれ、どちらも地元の人からは、その威厳から「神」と呼ばれてました。
大神社の宮司職は中臣氏や斎部氏といった、天皇祭祀を担当する氏族が担当していたので、各地方にも、本物の神様を降ろし、神社を通して神様に願いが届くシステムを作りあげたのです。
一般の人にとっては、自ら山奥の神社の社に出向くことによって、本物の神様や、「神」に匹敵する威厳を出す大神社の宮司に、それぞれの願いを聞いてもらえてました。
こうして〝天津神〟である『神の代理人』のまたまた『代理』としての〝国津神〟が、政治的に地方集落の管理者となった。
それまでの豪族の支配下より正しい政治になり、神社でも天皇から直接派遣された氏族が、特別な祈祷で皆の願いを聞いてまわる。
地元民からすれば、自分たちの生活が大きく変わる素晴らしい波が、急激に起こった状態で、
新しい支配者はウチの地元を救いに来てくれた「神様」だ。
なんと素晴らしい制度だろう!
と、新政権のことを歓迎しました。
これによって、天皇陛下の世は素晴らしいと、皆が感じる世界に急速に塗り変わるわけです。
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『神武天皇』のすごかったところは、皇族や側近貴族、地方に派遣した部下に対しても、周りの模範になることを求めたこと。
人々から常に見られる立場なので、より厳しい自己管理を徹底させ、権力をふりかざしてはいけないと。
世が乱れないよう、皇族や側近貴族、地方に派遣した部下には人民の模範になることを厳しく求めました。
なので、それを破った『皇太子』の蛮行は、『素戔嗚尊』という名をつけて『神話』にもしっかりエピソードを残され、『大祓詞』にまでも記録されて、他の皇族・貴族たちへの見せしめになってしまった。
それがこの部分のことなのです。
天皇とは皇帝のことですから「神の権化」 政治的に見たときの、絶対的な権力者。 なので、神が人間の形をとって現れた〝神的な属性〟を持つ皇帝陛下のことを指す言葉が、天津神。
【陛下から派遣された 側近貴族】 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
国津神とは、陛下から派遣された側近貴族。 天上の世界の高貴な一族なので、地上の人々とは異なる特別な身分。 神話の中の『〇〇の尊』『〇〇の命』は本当は〝ミコト〟ではないのです。〝帝〟なのです。
天の益人等が 過ち犯しけむ 種種の 罪事は 天津罪 国津罪 許許太久の罪出む 此く出ば……
📼 古代イスラエルの王制と天皇制の類似性
古代の王様には、比較的人格者が多かった。
それは、神様が人間を正しき道に導いていた という証拠でもあるのです。
〝神様が人間界に介入していた〟という話は、おとぎ話の世界のように聞こえるかもしれませんが、その記録は、いたるところで見られます。
一番有名なお話は、『古代イスラエル』の王のエピソードでしょう。
古代イスラエルの王制は、とても〝神聖な政治〟として捉えられていました。
王は単なる政治的指導者ではなく、神の言葉を受け、神の意志を地上で実行する代理人という使命を帯びていました。
特に、旧約聖書に登場するソロモン王(ソロモンの審判で、子どもの手を二人で引かせ、真の母親を見抜いた人)は、先代のダビデ王からの王位継承時に、神から特別な恵みを受けたと記されています。
ソロモンは神様から「何を望むか?」を尋ねられたときに、富や長寿などではなく、知恵を求めました。これに感銘を受けた神は、ソロモンに卓越した知恵を与えるとともに、富と栄光も授けると約束しました。
ソロモン王の治世は平和で繁栄した時期としても知られており、これも神の援護があったとされています。
しかし、ソロモン王の晩年には、多くの異教徒の妻たちの影響で偶像崇拝に走り、これが神の怒りを買ったとか……
裏切るのは、人間が先立った。
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日本の天皇制も、実は古代イスラエルの王制と、多くの類似点が見られます
どちらも、神の意志によって選ばれた、神聖視された統治者が、神の代理人として正しい政治を行ったこと。
それだけでなく、王は「神の説くモラル」も法律化し、民を道徳的に導く役割も担っていたのです。
日本の天皇は、神武天皇を初代として、神々の子孫であるという神話に基づいて、神聖な存在とされてきました。
天皇は、神々の末裔であるため、その血筋が神聖な存在とされ、国の象徴として民を統べられました。
彼の存在は、国の統合と神々への祭祀を司る、不変の象徴であったのです。
治める国は異なりますが、その神聖さと民への影響力においては、驚くほど似通っていたのです。
『大祓詞』その3 解説編
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神様って人間界に介入するんですか? ただ、個人のお願いを聞くだけと違うの? |
『大祓詞』その3 解説編





