🔍 日本神話の謎に挑む『古事記こじき』の訳


古代の王は、みなさんの想像以上に〝霊能力〟が高く、儀式や祭祀、占いを行いながら〝天のお告げ〟を聞き、国家運営に反映させていました

それを理解しながら『古事記』の訳を読むと、どうなるか? 『神話』の中に描かれていた〝本当の世界〟が見えてくるようになり、今まで『人間くさい神様のドタバタ劇』に見えていた、数々のエピソードは、本当にあったことなのだと実感します!!
『古事記』の作中には、真実が混ざっていたのです
それでは、今まで誰も見抜けていなかった、本当の『古事記』の訳をご覧ください!   ・    ・ 
【古事記・原文と直訳】

 ↕ クリックで『詳細な訳』と「行き来」できます

臣安萬侶言  夫混元既凝 気象未效 無名無為 誰知其形 然 乾坤初分 参神作 造化之首

臣・安万侶言ふ かの混元 既に凝りしも 気象未だ顕われず  名もなく 為もなし 誰ぞその姿を知るとなし  されど 天地初めて分かれし時 三の神顕現し 造化の主となりぬ


陰陽斯開 二靈為 群品之首 所以 出入幽顯  日月彰於洗目  浮沈海水 神祇呈於滌身

陰陽是に開き 二霊 郡民の為に 王となりぬ  故に 幽明の出入りあり  日月は洗目に輝きて  海の水に浮き沈みし 神々は禊身の後に現れり 


故 太素杳冥 因本教而識 孕土産嶋之時  元始綿邈 頼先聖而察  生神立人之世

故に深遠広大 本の教えに依りて 妊するが如く 島を生ず時 元始より遥遠 先聖に頼みて  生神 人の世に立つ 

テーブルデザインピンク2行 これ、いつの時代の言葉ですか? 何言ってるか全然分からない……
このままでは、よくわかりませんよね? 以下は、【原文】の現代訳バージョンになります。
🔱 『古事記ふるきことぶみ』上巻 (序文 その1) 「従五位上」官位 太 安万侶おおの やすまろ (奈良時代)

マロっちゃんこと、太・朝臣おおの・あそみ安万侶やすまろが、 いにしえの時代にあったことを、今から語りますわ。 昔々、もうめっ……ちゃ昔のことなんやけどな この世界がぐっちゃぐちゃのごった煮やった時代は、なんや、はっきりとした形ってモンがなかったんや。 名前もなく、ホンマ何もない時代やな。な〜んもわかれへん。 でもそんな中、天地がパカッと分かれた時な、天之御中主神アメノミナカヌシと補佐役2神の合わせて3神が、この世界をバリバリ作り出してんねん。 造化の偉い神様ねんな。


陰陽分かれて、まず最初に〝イザナギ&イザナミ〟の2神が、天の神様の命を受けて〝世の中の王〟にならはった。うちらの大王様のことや。 だから『幽顯』言うてな、大王様自身が『天界』と『こっちの世界』のやりとりしてたんや。 したらな、天の神様の指示通り動いたら、太陽も月もえらい輝くねん。世の中良うなった。 神様と語らいあうときは神様に失礼ないような、海に入って禊ぎしてな、先に身も心も、清めるんやで。 そしたら天の神様現れはる!! 神社のお手水、禊ぎ、実はここから来てはる。


だからな、あの一番昔からの、天の神様の教えにワシら声聞きながら、本物の真理を理解したんや。 やけん、ワシらの統治始めるとき、新しい国家運営を始めるとき…… 宇宙のはるか偉大な神の教えを聞いて、ワシら、その責任果たすと誓ったんや。 やから、皆の代表の『生身の神』として、世の上に立つことを指名されたんや。

🎓 『古事記』を理解する、分かりやすい解説

テーブルデザインピンク2行 あれ? イメージしてた内容と違う。 ホントにそう書かれてるんですか?
上の方に『原文』も載ってます。 ぜひ比較しながら読んでみてください。 (  クリックで『原文』を確認できます)

今と違って古代の文明は〝神様の存在〟が感じられる世界でした。 昔は、神様の存在が身近で、政治も宗教も土地も、全てが神秘に満ちていた

でも、時代が進むにつれ、権力者達が、力や財産、領土に目が向くようになって、どんどん世俗的になってしまった。   ・    ・  『古事記』が扱う話は、まだ世の中が神秘に満ちていた『神と人との関わり』が感じられていた、あの時代のお話です。

本当の『日本神話』は、高天原の神々のお話ではなく、神意を降ろしながら国を治めていた、天皇治世のお話だったのです。

『日本神話』の中に見られる、人間くさいドタバタ劇を見ると、多くの人は「日本の神様って、意外に人間っぽかったんだね」と感じますが、本当は違う。 人間側のドタバタ劇のことを、『神話風』に記録していたのです。 【神話風に記録】

作中の配役名が『神武天皇』だとあからさまなので『イザナギ』と置き換えて、神武天皇と側近の活躍を『神話風』に象徴的に記載した。

だから、問題行動を起こした神武天皇の皇太子〝天若彦アマノワカヒコ〟のことは、作中で『素戔嗚尊の奇行』として、見せしめ記録されているのです。 『懲罰』の意図を込めて、『末代までの恥さらし』として、わざと入れられた。 素戔嗚尊の話は、天の神様の話ではない。   ・    ・  『神話』の本当の正体に気がつくと『日本神話』と『大祓詞』の冒頭も、いくつか一致することに気づきますし、 『現存する最古の記録』は本当は『古事記』ではなく『古語拾遺』の方だった事実……

古語拾遺』が書かれたのは、『古事記』よりも後ではあるが、著者が先祖の『古文書』を書き写している。 実はこれが『古事記』より起源が古いもので、古い時代に書かれた『日本神話』の初期構想や、神武天皇の活躍、ありし日の、卑弥呼姫 の活躍まで書かれているのです。

🎓 「天意を聞く政治」はいつまで継承できたか?

このような「天意を聞く政治」は、人間側が神様を裏切ったら、そこで終わってしまいます。
他の古代王朝も、裏切るのはいつも、人間が先だった
王朝の滅亡と、時の権力者の神様からの離脱は、調べてみると密接に結びついていて、人間が裏切った結果、神が離れ、その王朝は急速に力が衰えていく…… では、日本の「天意を聞く政治」はいつまで継承できてたのでしょう? 初代天皇は、できていた。それを引き継いだ、女帝もできていた。しかし……
第3代天皇のときに、それは起こってしまった……
神様を裏切ったのはココ。 それを反省して、第4代天皇は「神とともに歩んだ奇跡よ再び!!」 との願いを込めてスタートしましたが、『欠史八代』の一人で、記録が全然ないので、その後どうなったのか…… では、第5代以降の天皇の治世は? 元に戻せた名君は、何人いる? ぜひ『神話』の訳と一緒に、『歴史年表』の方も、参照しながら、古代の日本に思いをはせてみてください。   ・    ・  NEXT古事記ふるきことぶみ上巻かみつまき 序文 その2










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