🕰 紀元前100年頃の世界史の解説
紀元前100年頃、遥かヨーロッパの地では、『ローマ帝国』がドーンと構えていました。
ただ、みんながイメージする『神聖ローマ帝国』ではありませんよ!
それよりはショボい。
・
・
まだ、神の子キリストが生まれる100年以上も前の話ですから、この時代、ローマはまだショボかった。共和政から帝政へ。植物が大木へ育つ途中だったのです。
でも、かんじんの『木の内部』の方は、対立や戦争が絶えず、まるでドラマのようにドロドロ。
その中で次第に一人の支配者が出てきます。
その名は、ジュリアス・シーザー(Julius Caesar)
聞いたことある名前でしょ?
カレンダーの〝July〟は〝Julius Caesar〟から来ています。
ついでに、紀元前45年に制定された〝ユリウス暦〟も、やはり〝Julius Caesar〟から来ています。
ただ、そのシーザーサラダさんも、いろいろと恨みを買ってしまって
有名な「ブルータス、お前もか!」の一言と共に、強制退場。
その後、アウグストゥスが登場。
彼が初代皇帝となり、帝政ローマの幕開けです。
・
・
実はこの頃のローマ、現在のイメージとは違って多神教社会でした。
ギリシャの神々をローマ流にアレンジしたり、征服した地域の神々のことをサラッとローマ神話に取り込んだりしていたのです。
今の一神教の信者たちが聞いたら、ひっくり返るけど、当時はそうだった。
まだ、例のアノ人が生まれる前だったので、ローマ帝政に対する『宗教』の影響力は、まだ低かったのです。
さて、同時代の日本と中国は?
📺 紀元前100年代の日本&中国
|
日本 |
中国 |
特徴 | 紀元前100年頃の日本は?
弥生時代の中期です。ちょっとずつ、農耕文化が発展し、社会構造も変化してきました。 | 同時期の中国は?
漢王朝が好調! この世の春! シルクロードによって、西方の国々とも交流があり、政治、経済、文化すべてが発展 |
交易 | 中国や朝鮮との交易が活発になって、文化や技術交流が進みました。 | 経済が発展して、武帝が調子に乗って、中国は周辺領土が拡大。積極的な外征と中央集権の強化もはかられました。 |
文化 | 青銅器や鉄器の使用も増えました。農業だけでなく、織物や木工などの技術も進展 | 西洋との文化交流の影響か、天文学と暦法が大きく進歩。文学、音楽、絵画などの分野も大きく発展 |
社会
構造 | 定住する集落が大きくなり、集落単位の階層化が進み、権力を持つエライ人が威張り始める。定住と農業の導入により、人口が増加。 | 漢王朝初代の劉邦は秦時代の厳しい法律を反面教師に、地方に一定の自由を与える政策を採った。いい君主。内政は安定。経済は絶好調! |
宗教 | まだ古墳ではないものの、大型の墳墓が造られました。これは権力者の力の大きさを示唆しています。 | 儒学の国教化。政治と教育の基本に儒学の精神を取り入れる。圧政ではなく、いい政治を目指す。 |
🔍 この時代の解説
このあと、世界史上で一番有名なあの人が、ベツレヘム(イスラエルの南)の馬小屋で生まれるわけです。
そしてその誕生の知らせは天使によって、近くの羊飼いたちに伝えられ、東方の賢者(マギ)が星に導かれて、神の子を訪ねてきて、贈り物を捧げたとか……
・
・
ちなみに、西暦とは本来はイエス・キリストが生まれてから何年か? のことを指すのですが、これを提唱したエクシグウスには、どうも数年分の計算違いがあったようで、現在は、イエス・キリストは紀元前4〜6年頃に生まれた可能性が高いとされています。
西暦1〜99年頃の日本&中国