🔍 日本神話の謎に挑む『古事記こじき』の訳


『神話』と『歴史』は、本当は1つの真実を元にしています。

ですからもし『神話の解釈』が正確であれば、『神話』と『歴史』は同じ一点をビシッ! と指し示すことになります!

それが……

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【古事記・原文と直訳】

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寔 懸鏡 吐珠 而 百王 相續 喫劍 切蛇 以 萬神 蕃息  與議 安河而 平 天下  論小濱而 清 国土

真に鏡を懸け珠を吐き 而るに百王継ぎ行く  剣を呑みて蛇を切り よりて万神息づき  穏川を与えし 天下を平らげ  小濱論じて 国土 清られり 


是以 番仁岐命 初降于 高千嶺 神倭天皇 經歷于 秋津嶋

是れ以て 番仁岐命 初めて高千嶺に降り  神倭かむやまと天皇(神武天皇のこと)秋津島(日本)において経歴せり 


化熊 出爪 天劍 獲於 高倉  生尾 遮徑 大烏 導於 吉野  列儛 攘賊 聞歌 伏仇

化け熊 爪を出して 天より賜わる剣 高倉の地にて手に入れん  生尾の道にて 行く手を阻む大烏 吉野へ王を導く  列儛は 賊を攘うべく立ち 歌を聞き 仇を伏せしめん 


卽 覺夢而 敬神祇  所以稱〝賢后〟 望煙 而撫黎元  於今傳〝聖帝〟 定境 開邦  制于近 淡海 正姓 撰氏  勒于遠 飛鳥

即ち 夢から覚めし後 神々に敬意を払い  賢き后(後継天皇)は遠く煙を望みつつ 民の安寧を願う  かくて 今に至る道を築きし『聖帝』 境を定め 邦を開き  近き淡海に正しい姓 定め  遠き飛鳥に 氏を刻む 


雖然步 驟各異 文質 不同  莫不稽古 以繩風猷 於既頽  照今 以補 典教 於欲絶

雖ひ歩みは各々異なりて 文質異なりしも  皆 古を尊びて 風習の乱れを正すとし  今を照らし 絶えんとす典教の訓 慈しみ補うとす 

テーブルデザインピンク2行 これ、何かの呪文ですか? 同じ日本語なのに、何言ってるのかサッパリ……
このままでは、よくわかりませんよね? 以下は、【原文】の現代訳バージョンになります。
🔱 『古事記ふるきことぶみ』上巻 (序文 その3) 「従五位上」官位 太 安万侶おおの やすまろ (奈良時代)

マロっちゃんこと 太安万侶おおのやすまろ が、序文の続きを語りますわ。 うちらの大王様はな「天の神様」から直々に「アンタが王になりなはれ」って指名されて〝神の代理人〟として王にならはったわけやけど……


その『神の意志』であるありがたい『言霊ことだま(ご神託)はな、天賜の霊宝である 八咫鏡 を通して受け取ってたんや。 その天意を受け取る祭祀は、初代の王から2代目の王にも、きっちり繋いだんやで。 王は神剣を身体に宿すが如く、悪いもんバッサバサ断ち切ってな、万神が栄える国土にしたんや。 川の水、配るみたいに、天下も平等に治めてな、皆の希望も叶えて、この国土を『黄金の国』目指したんや。


天孫、ニニギ命が『高千の嶺』に初めて降り立ったときの話もせんとかな。 まず誤解あるけどな、ニニギ命はイザナギの孫ちゃうで。天孫は『神の子孫』言われる『神武天皇』のことや。 神倭伊波礼毘古命カムヤマトイハレビコノミコト(神大和言われ彦の帝)や。 神話、ややこしいなってるけどな、説明するとな……

『神武天皇』がパカッと分かれて〝いろんな名〟(イザナギ・高木神・天孫など…)であちこちのシーンに登場してはる。 せやから家系図とか、いろいろ『神話』の中では、おかしなってるけどな、細かいこと抜きやったんや。

いろんな作家が、いろんな場面で『大王様』の象徴を描きまくったから、こうなったんや。 せやから、大王様、分裂してはる。 こっからは『神倭天皇かむやまとのすめらみかど』の輝かしい経歴や。 うちらの天孫が、天津国より『大倭・豊秋津島おおやまと・とよあきつしま(日本のこと)舞い降りたときな…


まずは、『化け熊』が爪を出して襲ってきたのを返り討ちや。(熊襲征伐のこと) そんで、天より賜わる神剣、高倉の地でもろてもーた。天の十握剣あまのとつかのつるぎのこと)生尾おう〟の道を守ってた〝大烏オオガラス(八咫烏のこと)はな、吉野へ向けて神武天皇を導かはった。 天軍の隊列な、賊軍の奇襲から天皇守らんと勇敢に立ちはだかってな、天下獲る直前は、大宴会の唄と酒でグーグー寝かせて、ラリホー攻撃なんてのもあったな。


そんな感じで、天下獲った後も噴火とかあってな〝今まで以上に天の神様に敬意払う〟ようになってな、賢き女王 は、民の平和や安らぎの世を、天の神様に願うたんや。   ・    ・  そんときの女帝、『聖帝』言われるくらい、ホンマすごかったで! 離島の主任〝卑狗ひく(日区)ビシッと定めて、ウチらの国境はここまで広大や! って、外国にニラミ利かせてな、連邦を開いて〝魏の国〟の王様と交流まで始めはった。 女帝の時代、中国の宝、どんどん受け取るようになったんや。 日本周辺の海にも(中国・朝鮮に対抗して)うちら独自の名前つけ直してな、明日香村には、氏族(朝廷貴族)も代々住まらはった。


国や地方、歩みはそれぞれ違てるし、使てる文字もちゃうねんけどな、誰もが古きにあった、あの頃の祭祀を尊重してな、一度は崩れてまった風習(神から離れた)やけど、今の天皇ともにまた立て直してな、こっから先の未来をまた照らすんや。 みんなで、「和をもって尊し」と慈しみながら、支え合うんやで。

🎓 『古事記』を理解する、分かりやすい解説

ここで出てきた女帝…… 『聖帝』と言われるほど、すごかった女帝とは、一帯誰のことなのか?

 賢い妃 とは、誰がどう見ても 〝神功皇后じんぐうこうごう〟のことを指すように見えるでしょう?

ブブー! 違います!! 実は、この『女帝』の特徴と完全一致する記述が、『魏志倭人伝ぎしわじんでん』の中に見つかります。 その人物は『誰かの妻』ではなく『誰かの長女』ですが〝妃〟の文字が〝女王〟を指すのだと分かれば、とても有名な人物に行き着きます。 誰のことか、もう分かりますよね?
邪馬台国の 卑弥呼 女王!!
魏志倭人伝ぎしわじんでん』の記録によると、 卑弥呼 の治世には『魏国』と王朝間の交流があり、離島にも〝卑狗ひく(日区)という主任を置いて国境管理をしていました。   ・    ・  この頃の日本は国土が輝く『神の国』だった。 しかし、その後の時代に何かがあって(仏教推進とか)…… この『古事記』序文の太安万侶おおのやすまろだけでなく、『古語拾遺こごしゅうい』の 結びの書 の斎部氏も、共通して嘆いていますが、

かの古き 良き時代よ 偉大なる祖王の 遺した輝きを 流れゆく時の淵にて 失いし今 その神秘の煌めきを 再び この世に取り戻さんこと 再びこの国土に 神の息吹を 吹き込まんことを 我々は今 切に願う

どちらも、時の天皇に、このように訴えているわけです。 奈良、平安時代の時点で、すでに多くが失われていた……。 どこかの時点で、人間が神を裏切ってしまった。 NEXT古事記ふるきことぶみ上巻かみつまき 序文 その3










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