🔍 古語拾遺の完全訳


『古語拾遺』の【第3部】(歴代天皇の治世)が終わり、ここからは【第4部】の 中臣氏の権力増大に対する警告 に入ります。

【原文の構成】

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【原文と直訳】(草薙の剣)

況復 草薙神釼者 尤是天璽 自日本武尊愷旋之年 留在尾張国熱田社 外賊偸逃 不能出境 神物靈驗 以此可觀 然則 奉幣之日 可同致敬 而 久代闕如 不修其祀 《所遺一也》

草薙剣は 最も尊い天の璽 日本武尊の凱旋後 熱田社に安置 盗賊 境界越えず 神の威力 顕著 然るに 奉幣の日 敬意を払うべきも 長年 祭祀せず 《遺憾なり》

テーブルデザインピンク2行 なんか表現が古くありません? 私の頭では、意味がよくわからないです……
このままでは、よくわかりませんよね? 以下は、【原文】の現代訳バージョンになります。
古語拾遺こごしゅうい』第4部 (草薙の剣) 「従五位下」官位 斎部宿禰廣成いんべのすくね ひろなり (奈良・平安時代)

草薙の剣は、天のしるしとして非常に重要な存在であると感じております。 日本武尊ヤマトタケルノミコトが凱旋された年より、この剣は尾張国の熱田社にて大切に保管されておりました。 (その経緯については、『古語拾遺』の第25書参照) かつて外国の盗賊がこれを盗もうとしたものの、国境を越えることができず、これはまさにこの剣のこれは剣の神聖な力の現れでございましょう。 ですので、奉幣の日には、我々も同じ敬意を払うべきではないかと思っております。 しかしながら、長い間、この剣の祭祀は怠られてきました。 これは、我々の文化や宗教的な実践における大きな見落としではないかと思うわけです。

📼 作者の斎部廣成いんべの ひろなり 一人語り風

ここからは、陛下のお耳にぜひとも届いてほしい「霊剣」の扱いについてでございます。 まずは、外国の盗賊がこの「霊剣」を盗もうとしたものの、聖なる力が働いて、未遂に終わったエピソード。 草薙の剣は、この剣をモデルにした物語(やまたのおろち伝説)まで作られたくらいですから、もっとこの剣のための祭祀を考慮されても良いのではないか? 個人的にはそう思っておりまする。

🎓 『古語拾遺』を理解する、分かりやすい解説

なお、『やまたのおろち伝説』のアイデアは、他のいくつかから来ており ◆マタが8つの化け物 ・-・-・-・-・-・-・

天孫降臨の時の、猿田彦大神が居座っていた『天の八つの分岐路あめのやちまた』から来ている。猿田彦の描写も、『一神 天八達衢あめのやちまた居り 鼻長七咫 背長七尺 口尻明輝 眼八咫鏡如し』と、化け物の姿の巨大さで、描写の特徴も両者は似ている。

◆やまたのおろちのイメージ ・-・-・-・-・-・-・

『箱根の山脈』 地形としてみると、『島』のようにポコッと盛り上がった地形。 それを『巨大な九頭竜』と見立てた。 また『草薙の剣』と関連づけられる『雨の村・雲の剣』も、山脈にかかる雲という意味なら、スッと通る。 これは『カタカムナの第32首』参照。

このように、霊剣のための完全なる作り話。 先の『素戔嗚尊のイタズラ』で失墜した〝皇太子殿下〟に対する、バランスとりの〝名誉回復イベント〟として、剣の伝説 と絡めたもの。 NEXT『古語拾遺』第4部 尊祖敬宗








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