🔍 日本神話の機密をポロリ『古語拾遺こごしゅうい』の訳


『古語拾遺』は、平安時代の始めに、時の天皇に宛てた手紙。

貴重な『先祖の古文書』を書き写した形で、『日本神話』に関する機密情報をポロッとおもらししています。

この書は、日本の歴史や文化に関心を持つ方々にとって、時間を忘れるほど興奮する内容で、この書を深く分析することこそが、『日本神話』の謎を解く鍵になります。

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『古語拾遺』の原文の構成は、

【原文の構成】


この中で一番面白いのは、【第1部】

【第1部】では、当時の天皇に対して貴重な情報を残そうと『先祖の古文書』を写し取っていたのですが……

それが意図せず、古代日本の〝最高機密流出〟につながってしまったのです。

世の中に知られてはいけない内容を、見事に〝ポロリ〟してしまった。

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この〝ポロリ〟のせいで、『日本神話』の作成時の裏話が、私に見つかってしまうことに。

ですのでこのHPは、『日本神話』の研究をしてる方にとって、ここで『日本神話』の答えを知れる『お宝』となっております。

それでは、『古語拾遺』には一体何が書かれているのか? その原文とその訳を見てみましょう。

今までの『日本神話』のイメージをひっくり返し、驚くことになりますので、心の準備をしてから読んでくださいね。

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📺 『古語拾遺』の原文と直訳

【原文と直訳】(序文)

蓋聞がいもん 上古之世 未有文字 貴賤老少 口々相傳 前言往行 存而不忘

伝聞によれば 上古の世 未だ文字なき時 貴賤 老少問わず 口伝あり 古言 遍く伝わり 忘れず


書契以來 不好談古  浮華競興 還嗤舊老  遂使人歴世而彌新  事逐代而變改

書契以来 古を語るは好まれず 浮華を競い興り 古きを嗤う者現れ 遂には 世を経るごと新しきもの求められ 事 代々変わりゆく


顧問故實 靡識根源 国史家牒 雖載其由 一二委曲 猶有所遺

故実を顧みて問うも 根源を知る者 稀 国史や家の牒には その由来記されるも 数種の曲折 遺されり


愚臣不言 恐絶無傳  幸蒙召問 欲攄蓄憤  故録舊説 敢以上聞  云爾

愚かなる臣 言わず 恐れ多く 伝わらず 幸い召し問われ 蓄えし憤りを述べんと欲す 故に 古文書を録す 敢えて上に届くを願う 云々

テーブルデザインピンク2行 なんか表現が古くありません? 私の頭では、意味がよくわからないです……
直訳のままでは、内容の理解は難しいでしょう。 以下に【原文】の現代訳バージョンでの説明を用意しましたので、どうぞ。   ・    ・ 
古語拾遺こごしゅうい』第1部 序文 「従五位下」官位 斎部宿禰廣成いんべのすくね ひろなり (奈良・平安時代)

昔の時代には、文字というものがございませんでした。 その頃は、貴族から平民に至るまで、老若男女を問わず、人々は口伝えで情報や物語を共有し、古い行事を継承しておりました。 この伝統により、過去の言葉や出来事は世代を超えて受け継がれ、忘れ去られることはございませんでした。 しかしながら、時代が流れ、文字を書ける人々が増えるにつれ、状況は一変いたしました。 人々は古い話や伝統(土地伝承や、古いしきたり、作法等)を語ることに興味を失い、表面的な華やかさを競い合うようになり、古いものを軽んじる傾向になりました。 結果として、古い知識や教えは徐々に軽視され、時代と共に昔の事実や起源の理解が難しくなってしまいました。 朝廷が編纂した歴史書や、古い歴史を持つ貴族の家系(斎部家など)に伝わる文書には由緒は記されているものの、時の流れと共にその詳細は薄れてまいります。 この危機に対して、多くの臣下は時の天皇に進言することもなく、恐らくはこのまま貴重な知識が失われ、後の世に伝わることもなくなるのでしょう。 幸いなことに、私は時の天皇にお呼びいただき、質問を受ける機会を得ました。 この貴重な機会に感謝し、蓄積した憤りの思いを直接伝えることを決意したのです。

📼 作者の斎部廣成いんべの ひろなり 一人語り風

さてさて、ワタクシ斎部いんべ一族の廣成ひろなりと申しましてな、これより昔々のお話をさせていただきとうこざいますので、どうぞ耳をお貸しくださいませ。   ・    ・  昔々のこと、奈良時代よりずっ〜と昔のことですわ。 その頃は、文字というものはございませんで、人々は口から口へと、古い言い伝えを語り継いでおりましたわ。 しかしですな、文字が使われるようになってきてからというもの、古い話をご存じの方が少しずつ減ってきとうわけでございます。 殿方も姫君も、平城京へいじょうきょう(奈良の都)から平安京へいあんきょう(京都の都)に移転した華やかな文化に夢中になりまして、かわりに、昔の知識や伝統を忘れがちになってるわけですわ。 時が経つにつれ、古い習慣や伝統はどんどん失われ、その起源すらわからなくなりつつあります。 これはゆゆしき時代だと思いましてな。 今ここで、ワタクシがこの話を伝えなければと思いまして、勝手ながら、ワタクシの先祖の残した門外不出の『神話の話』を筆写して、この貴重な書の中身を天皇にお伝えしようと思った次第でございます。 ワタクシの先祖は、代々天皇家の祭祀を担っている特別な氏族でございましてな、天皇側近である斎部家だけが持つ、先祖の残したとても貴重な『古文書』があったのですわ。

🎓 『古語拾遺』を理解する、分かりやすい解説

まずは、著者の背景からいきましょう。 この語り手である、斎部いんべ家は 特別な氏族 なのです。 昔、大化の改新(645年)の頃、中大兄皇子なかのおおえのおうじのお友達に、カタマリ君っていたじゃないですか。 中臣鎌足なかとみのかまたり これ、普通のオッサンの名前に見えるかもしれませんが、実は特別な名前なのです。 古代日本の貴族の名前は『血統書付き』というのが大事で、(うじ)とか (かばね)という称号が何より重視されてました。
カテゴリ 名称 説明
うじ 大和氏やまとのうじ 古代日本の政治の中心であった 大和政権と関連が深い
物部氏もののべのうじ 強力な豪族で、軍事に関わる
蘇我氏そがのうじ 初期の国家形成期において 中心的な役割を果たした
中臣氏なかとみのうじ 中臣鎌足が藤原の姓を賜り 後の藤原氏の基礎を築いた
忌部氏いんべのうじ   神事や祭祀に関わる職能を担う氏族 神道における祭祀や神楽の執行
かばね  おみ 天皇に仕える高位の貴族に与えられた
 むらじ 古代豪族の中でも 特に古い系譜を持つ氏族に与えられた   
伴造とものみやつこ 皇室や貴族のために 特定の技術や職能を提供する宮っ子
 あたい 地方の有力者や、中央の官僚に 与えられることもあった
例えば〝蘇我氏〟とか、中臣氏とか…… どっかで聞いたことある名字ですよね? その中で、2つの特別な氏族だけが古代日本の神道の祭祀を担っていました

中臣家なかとみけ】 中臣家は、もともと天皇の祭祀を司る家系 祭祀における祝詞の奏上などを担当 【斎部家いんべけ(忌部) 同じく、天皇の祭祀を専門とする家系 神楽や神事の楽人わざひと(宮中祭祀や神楽演奏)を担当

中臣家といえば、カタマリ君ですが、後に彼は天皇から藤原姓を授かり、 藤原鎌足ふじはらのかまたり…… あれ? どこかで聞いたことのある名字ですね! 奈良〜平安時代にかけて権力の中枢に入り込むことに成功した、あの藤原一族の祖です。 中臣鎌足が藤原に変身した後は、彼の子孫も藤原姓。しかし、中臣家が消滅したわけではなく、藤原鎌足の家系とは別に中臣家も存在し続けたので、天皇祭祀の役割はそちらが果たし続けました。 ここまではOKですか? 先に進んで大丈夫ですか? つまり斎部家は、中臣家にはかなわないものの、それに次ぐNo.2の立場として、宮中の祭祀を担当する特別な氏族。   ・    ・  冒頭の「従五位下」官位 斎部宿禰廣成いんべのすくね ひろなりを解説すると…… 「従五位下」は、彼の官位(官僚クラス)を示すもので、ミドルネームの『宿禰すくね』は、身分を誇示するための貴族の偉そう度えらそうど。 その中でも、宿禰すくねはレア度が高く、天皇によって授けられた権威でした。 その斎部いんべ廣成氏が今回の語り手の立場なので、他の平城京の貴族と比べても、何か特別なことを知っている立場だったことがわかるわけです。
日本の歴史の裏に何があったのか?
今まで、神学者や歴史マニアですら知らなかった、日本の神話の謎が、ここから見えてきます。 NEXT『古語拾遺』第1部 先祖の古文書の筆写 その2








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