🔍 古語拾遺の完全訳
【序文】 … 奈良の現状を嘆く 【第1部】 … 先祖の古文書の書き写し 【第2部】 … 宮殿建設〜ヤマト政権スタート 【第3部】 … 歴代天皇の治世 【第4部】 … 中臣氏の権力増大に対する警告 【第5部】 … 大国主命と卑弥呼のエピソード 【結び】 … 天皇個人に宛てた結び
日臣命 帥來目部 衛護宮門 掌其開闔 饒速日命 帥内物部 造備矛盾 其物既備 天富命 率諸齋部 捧持天璽鏡釼 奉安正殿 并懸瓊玉 陳其幣物 殿祭祝詞 《其祝詞文在於別卷》
日臣命は 來目部を率いて宮門を衛護し その開閉を掌る 饒速日命は 内物部を率いて矛盾を造備する これらの物が備わりし後 天富命は諸齋部を率い 天の璽鏡釼を捧持し 正殿に奉安し 瓊玉を懸け 幣物を陳列する 殿での 祭祝詞 《その祝詞の文は別卷にあり》
次 祭宮門 《其祝詞 亦在於別卷》 然後 物部乃立矛盾 大伴來目建仗 開門令朝四方之国 以觀天位之貴
次に 宮門の祭りを行う《その祝詞もまた別卷にあり》 然る後 物部は矛盾を立て 大伴來目は仗を建て 門を開き 四方の国々に天位の貴さを観るように命じる
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祝詞って言葉は聞いたことがあります。 でも、これは何の説明ですか? |
日臣命様の、この日の役割は、まことに重要でございました。 来目部を御率いになり、宮門の警護を行いながら、その開閉を監督されました。 また、饒速日命様は、内物部を御指揮し、盾と槍の製造と準備を行われました。 武具が整いましたところで、天富命様が、様々な清めの部署を御率いになり、神聖な皇室の神器、すなわち鏡と剣を本殿に運び、敬意を持って安置されました。宝石や神聖な供物も掛けられました。 地方豪族を中に集め、祭りが始まります。 本殿にて祈りの言葉が唱えられました。 その 祭祝詞 は〝大祓詞〟です《その祝詞の文は別巻にあり》 その後、朱雀門広場に場所を移し、次の祈りが捧げられました。 〝天津祝詞〟です《その祝詞の文も別巻にあり》 大王様への陳情が終わった後、最後に、内物部が盾と槍を携えて立ち、大伴来目のムラジが武装して門を開きました。 全ての祭りが終わり、門が開かれると、四方の国々に届く天皇の高貴で偉大な威厳を見るように、命じられたのでございます。
📼 作者の斎部廣成 一人語り風
このときの様子は、確かに国家レベルの大イベントでございましたから、筆官がその時の様子を記録して、それが重要古文書として、代々大切に保管されていた可能性は高いですな。 大王様も、このイベントの最中に、反乱分子によって暗殺される危険性もあったわけですから、命がけのイベントであったものと思われます。 この後、何度か改訂が加えられ『中臣の祓詞』と呼ばれた奈良時代のものが、現在知られているバージョンの『大祓詞』だと思われますな。 祝詞の文が、後の時代に書き換えられたという証拠は、この時点ではまだ起こっていなかった、出雲での素戔嗚尊様のそそうが、その『大祓詞』に載っているわけですから、確実にそれより後の時代に書き直されておりますな。
🎓 『古語拾遺』を理解する、分かりやすい解説
『古語拾遺』第2部 皇室の貴重な品々
